大みそかに放送された「第75回NHK紅白歌合戦」内で、連続テレビ小説のスピンオフドラマ「虎に翼 紅白特別編」が放送された(C)NHK
31日に生放送された「第75回NHK紅白歌合戦」で、今年度前期に放送された連続テレビ小説のスピンオフドラマ「虎に翼 紅白特別編」が放送され、朝ドラファンを大いに沸かせた。
「虎に翼」は、「紅白」の司会も務める女優、伊藤沙莉が演じた猪爪寅子が、女性として初めて法の世界に入り、仲間と出会い、悩み、切磋琢磨しながら苦難を乗り越えていく物語。9月27日に本編の放送を終えた同作は、女学校時代から晩年にかけての寅子の人生を追い、最終回では、亡くなってから15年後の世界を「亡霊」として見守る彼女の姿が描かれた。
今回の特別編は、主題歌「さよーならまたいつか!」を担当した米津玄師が出場する特別企画とのコラボで、本編の最終回から時間を大幅に巻き戻し、明律大法学部時代の寅子を中心に巻き起こる昭和12年の年の瀬の物語が展開。本編の脚本を担当し、この日のゲスト審査員も務める吉田恵里香さんが書き下ろしたストーリーで、「魔女ファイブ」として親しまれた女子部の面々や、社会に出た後に法曹界でともに活躍することになる男子学生たち、のちに寅子の夫となる佐田優三(仲野太賀)、女学校時代からの親友で義姉の花江(森田望智)ら猪爪家の家族といった主要キャストが続々と登場した。その年の高等試験(現在の司法試験)に落ち、落胆する寅子は、一緒に失格となった学友たちと裁判を傍聴。暗い世相をぼやきつつも、明るい未来に希望を託して互いに励まし合った。法廷から通路に出ると、裁判所内のベンチに腰掛けた米津の姿があった。彼に気が付いた寅子は会釈を交わし、見覚えがありそうな表情を浮かべると、「はて?」と決まり文句をポツリ。学友たちと階段を降り始めたところで、米津による「さよーならまたいつか!」のパフォーマンスがスタートした。1コーラス歌い終わるころに、裁判所の外に出た米津のバックに、伊藤をはじめとしたキャスト陣が並び、ドラマのオープニング映像でおなじみのダンスで盛り立てた。
本編では故人となった懐かしい顔ぶれが、元気な姿で勢ぞろいしたことに多くのファンが歓喜。SNSには、「お兄ちゃんが、優三さんが、花岡もお母さんもお父さんも生きてるーー!」「女子部の面々はもちろん、花岡轟猪爪家雲野先生」「キャスト再集結ほんとに感動した」「会わせてくれてありがとう…」「いい元日を迎えられそうです」といったコメントが殺到した。